Pepper デモアプリ体験会 @ 二子玉川 蔦屋家電を開催しました

By | 2015年10月20日

Pepper App Challenge に向けて開発中のアプリを一般ユーザーに体験してもらい、感想をもらうイベント「Pepper デモアプリ体験会 @ 二子玉川 蔦屋家電」を10月17日(土)に開催しました。

今回、蔦屋家電でデモを行ったアプリは以下の6つ。
いずれもPepperの開発を行ったことのない一般ユーザーが興味を持ったり面白がることを意識した素敵なアプリでした。

ペパダリング

9月下旬に開催した特大ペッパソンで優勝したゲームアプリです。
素手で壁や岩肌を登るボルダリングのように、指示されたPepperのパーツを次々と触っていくゲームは、子供にも大人にも大いにウケていました。

特に子供には大人気で、成功するまで何度も何度も挑戦するお子さんもいたほど。
そんなお子さんがステージクリアした時の笑顔はとても印象的でした。

ものまねPepper

ものまねPepperは外部機器として PepperとKinectを連携したアプリです。
人の動きを認識できる Kinect の前でポーズを取ると、Pepperがその動きをまねしてくれる、インタラクティブなアプリでした。もちろん、単なるまねだけでなく、3つのポーズをPepperに覚えさせ、簡易的にモーションを作ってくれる機能もあり発展性を予感させるアプリでもありました。

このアプリも子供には大人気となり、小さいお子さんがPepperのまえでずっと踊り続けている様子は見ていてとても微笑ましいものでした。一方で大人の方は技術に興味があるのか、動きをまねするPepperに感心することが多く、技術を説明すると「すごい!」と驚いてくれる方も多くいました。

動きをまねする、という体験が新鮮だったためかアンケートの「有料でも利用したい」という項目では、ものまねPepperがもっとも多くポイントを集めていたことも印象的です。やはりロボットでしかできない、Pepperでしかできないアプリにはおおくの方が価値を感じてくれたのかもしれません。

結果にコミットPepper

この作品はアトリエ秋葉原の「ライフスタイル向上Pepper ハッカソン」から生まれたアプリです。
Pepper が活動量計のデータを読み取り、健康管理をしてくれるというコンセプトのアプリですが、デモを行ったのは1日の運動量が十分でないときにPepperが指示する運動メニューでした。

運動の内容はペパダリングと似たもので、Pepperが指示したパーツをタッチしていくというもの。運動の中には笑顔をPepperに見せなくてはいけないメニューもあり、表情筋も使った全身運動が必要となるものでした。

ゲームであるペパダリングと違って気楽に身体を動かせるためか、アンケートの結果では2番目に「とても楽しかった」が多く、また運動やダイエットといったスマートフォンでも有料アプリが多いジャンルのためか「有料でも利用したい」という回答も多い結果となりました。

ヒト×ロボットSNS『Palsbots』体験版

Palsbots はこれまでの身体を動かすアプリとは異なり、コミュニケーションを中心に据えたアプリでした。
スマートフォンと連携し、Pepperとの会話を独自のSNSにアップして他のユーザーと共有する、というコンセプトを体験版としてデモしていました。

多くの方がPeperに期待する「会話」に正面から取り組んだアプリだけあり、多くの方がその説明を聞いて感心していました。アンケートの結果も「毎日利用したい」という回答がおよそ半数ともっとも高く、ユーザーの期待の高さが伺えました。

ペッパーさま

こちらも特大ペッパソンで開発されたアプリです。
家庭内の悩みや懺悔をPepperが○と×で判定する、というエンターテイメントアプリです。

実は、実用性がなく分かりづらいアプリであるため、蔦屋家電のお客様にはウケないのでは、と不安だったアプリだったのですがデモをしてみるとその心配は杞憂であることが分かりました。

「お小遣いをアップしてほしい」
「グミキャンディーを買ってほしい」

こんなお子様の願いをペッパー様が次々と判定していく様子がとても興味をひいたらしく、家族連れやカップルが続けて利用していました。「お菓子買って」というお願いをペッパーさまが「ダメ」と判定したときに、おねだりしたお子さんが素直に諦めている様子を見て、これは意外と実用性が高いかも、と思ったのは筆者だけではないはず。
アンケートの結果も「とても楽しかった」がかなり多い結果となっていました。

お笑いアプリ、ペッパーズ

最後のアプリはちょっと変わった内容です。
Pepperを相方に漫才を行うペッパーズの金子さんが漫才を行う、というものでアプリとは言い難いものではありましたが、来場されたお客様の心をしっかり掴んだデモでした。

蔦屋家電さんのご厚意でこのデモはステージ形式で行いました。最初は遠慮がちに遠くから漫才を見ていたお客さんも漫才が始まると次々と寄ってきて盛況となりました。アンケートの結果は「とても面白い」が圧倒的得票率で1位となり、この日でもっとも多くの方が楽しんだアプリとなりました。ただし、この結果はアプリが面白い、というよりも金子さんの漫才が面白かった結果とも言えそうです。

スタッフが気づいたこと

デモアプリ体験会はアトリエ秋葉原のスタッフがずっとサポートしていましたが、その過程で気づいた点もいくつかあります。
皆さんのPepper App Challenge 向けアプリのクォリティ向上のために、気づいた点をいくつかご紹介します。

説明が必要
Pepperのアプリを開発している人ならば「当たり前」と思っていることも、一般のユーザーは知らないことがたくさんあります。たとえば、Pepperが「右手を触って」と言ったとき、デベロッパーならばタッチセンサーのある右手の甲を触りますが一般ユーザーはPepper の右手を握ったり右腕を持ったりしてしまいます。場合によっては自分の右手をタッチしてしまうことすらあるのです。
ペパダリングのユーザーアンケートにも「Pepper の触れる場所を最初に案内して欲しかった」という回答がありましたが、アプリを作った後には今一度ユーザー視点での説明は必要かもしれません。
いろいろな人がいる
ペパリズムや結果にコミットPepperでは「頭を触って」と言われても手が届かないお子さんがいました。すべてのユーザーが快適に利用できるインターフェースは難しいかもしれませんが、主なターゲットとなるユーザーが十分利用できるようなインターフェースの準備は必要そうです。たとえば、子供をターゲットとした場合はタブレットを活用する、Pepperを屈ませて目線を下げるなどの工夫が必要になるかもしれません。
言葉ありき?
一般のユーザーの多くはPepperはほとんど会話でコントロールできると思っているようです。いきなり話しかけてくるユーザーも多くいるため、アプリの最初はいくつかの言葉に反応できるようシナリオを組んでおくとスムーズなアプリの利用になるかもしれません。また、タッチパネルを利用した操作を行う場合は、タッチパネルを触るようきちんと案内しないと、ずっと話しかけてしまうかもしれません。アプリをスムーズに利用してもらうには、言葉でのコミュニケーションがとても大切なポイントとなりそうです。
複数で操作されることを想定
蔦屋家電でのイベント、という特殊な環境の影響も大きいのでしょうが、いきなり複数人でPepperを利用しようとする人(特にお子様)が多くいました。しかし、ほとんどのアプリはユーザーが1名であることを想定して作られています。アプリによっては説明員が「Pepperの前に一人で立ってください」と案内して対応していましたが、できればこの案内はPepper自らができるとスムーズになるかもしれません。
怖がるお子さんも
これは仕方がないのかもしれませんが、中にはPepperを怖がってしまう小さいお子さんもいました。うまい対策は思いつきませんが、モーションをゆっくりにする、ゆっくり喋らせる、などでお子さんの恐怖心を煽らない工夫が必要かもしれません。

 

以上、デモアプリ体験会 @ 二子玉川 蔦屋家電のレポートでした。

このレポートが少しでも皆様のアプリ開発のお役にたてば幸いです!

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