先日、アトリエ秋葉原に「Pepper 2016年ハッカソン総おさらい!Mizuho hack./BEAMS JAPAN HACK作品発表展示会」と題してハッカソンで制作されたアプリの発表会イベントを行いました。
そのイベントの模様をお伝えいたします。
イベント概要
今回は「Mizuho.hack」と「BEAMS JAPAN HACK」というハッカソンで作られた作品を発表してもらいました。
アプリの企画発想法や、Pepperに対する考え方を開発事例から共有しよう、という狙いで開催されました。
思いで預金 OMOYO
まず最初にチーム圧倒的挑戦(USE)の皆さんに登壇いただきました。
Mizuho.hackで開発された「思いで預金 OMOYO」というアプリの紹介です。
チーム圧倒的挑戦(USE)の皆さんです。この日は新美さんと稲益さんにお越しいただきました。
2015年の特大ペッパソンにも出場してくれていたチームです。
今回のアプリのアイデアが出てきた時に「なぜタブレットではなくPepperで行う必要があるのか」という点がポイントでした。
「コミュニケーションにより、相手のホンネを引き出す」ところに挑戦したそうです。
以下、アプリの中身の紹介です。
銀行に訪れたタイミングでPepperと会話をしていきます。
そこで様々な「思いで」をPepperが記憶します。
預けた「思いで」は数年後に引き出すことができます。
銀行に訪れるシチュエーションは様々です。
家族と来るのか恋人と来るのか、子供が口座を作りに来るのか。
それらの日常をアルバムとして記録してくれます。
アプリの仕組みとしては、Pepperで撮影した動画をkintoneを通じてサーバにアップするものとなっています。
当日の課題
当日はハッカソンにありがちな様々な課題がありました。
・動画の送信ができない
→ネットワーク回線が遅かったため、写真+音声で対応
・kintone と Pepperの連携サンプルが間違っていて、つながらない
→APIスポンサーのサイボウズ社のエンジニアにも協力してもらい一緒に考えて解決
当日はアプリのデモも実演してくれました。
こちらの画面はkintoneで作成された動画がアップされている画面です。
kintoneの使用期間をこの日のために伸ばしてくれたということでサイボウズ社さまには感謝いたします。
チーム名:圧倒的挑戦(USE)
Mizuho.hack Kintone賞 MIZUHO賞 受賞チーム
作品概要:http://hacklog.jp/works/47942
パンピー
チーム:おおさきロボ同好会
Mizuho.hack Dataspider賞 MIZUHO賞 受賞チーム
作品概要:http://hacklog.jp/works/47970
続いて、「パンピー」というアプリを制作された、おおさきロボ同好会から堀内さんに話してもらいました。
フューチャーアーキテクト株式会社の皆さんでチームを組んで出場されました。
アプリの概要は、Pepperが「客に成り代わって従業員に質問することでお客様に銀行のことを伝えるサービス」です。
アイデア、技術、運用について話していただきました。
最初はアイデア出しについてです。
たくさんのハッカソンで入賞している堀内さん、アイデア出しの際には「見たことがない」「ネタで終わらない」ことを兼ね備えるアイデアにするように決めているそうです。
・銀行ってことは、ロボットってことは、というところから発想をしてしまうとアイデアのベクトルが被ってしまう。
見取図を書いてみて新しい役割を探してみたそうです。
「カウンターの役割をロボットで代替したら新しい!」と考えている時にはこんなボツ案も。
考えている中で「お客様のインフルエンサー」の役割を拡張、代替することに決まりました。
Pepperが「傘を借りてもいいですか?」と店員さんに聞きます。
実際にみずほ銀行は傘のレンタルをしてくれるそうです。しかも店舗が別のところに返してもいいそうです。
パンピーが店員さんに積極的に話しかけることで、上記の価値を出すことができます。
今、若者のロボット離れがヤバい
最後に、BEAMS JAPAN HACKATHONに出場したチーム「きゅんくん大好き」から「今、若者のロボット離れがヤバい(コミュ障ペッパー)」というアプリの紹介です。
アプリの紹介というよりPepperに対する考え方の紹介になりました。
話していただくのは、ダイキ・カナヤマさん。
9月に公開された「最近のロボットはつまらない」記事が1000回以上シェアされバズりました。
多くの人の共感を呼び、ロボットに対するヒントが満載の記事なのでまだ読んでない方は是非ご覧ください。
そんな記事を書いたカナヤマさんから来場者に質問がありました。
「ペッパーとは□□□である。あなたにとって□□□にはいるのは何でしょう?」
カナヤマさんは「誰もが簡単にデザイン可能な人型のメディア」と表現しました。
メディアは面白くないものは淘汰されていきます。
ロボットと触れ合ってもらう難しさ。
人が触れ合いたくなるロボットを作るためには勉強が必要。
コミュニケーションロボットを利用してできることの一例です。
ですが、すべて触れ合ってもらえることが前提であることを忘れてはいけない、と警鐘を鳴らしています。
以上、カナヤマさんからアプリの考え方についての紹介です。
最後に、アプリの実装部分について河田さんから発表してもらいました。
ハッカソンにはほとんど出たことがない人たちでチームが組まれました。
だからこそ、「仲良くやろう。楽しくやろう。とりあえず動くものを作ろう」と方針を持てました。
アプリの機能の一覧です。
Pepperは誰もが開発可能なだけに、作り方に王道はありません。
ハッカソンの成果物は共有してくれています。
・Pepper ハッカソンに役に立ちそうな ボックスを 4つ
デモも行ってもらいました。
コミュ障Pepperは3chという掲示板に本心をだし続けています。
choregrapheの実装の画面です。
チームメンバーからボックス単位でデータをやり取りしてアプリにしたそうです。
「ハッカソン それは冒険、最後には達成感」
ということで、ハッカソンおすすめです。
みなさん是非参加してください。
チーム:きゅんくん大好き
BEAMS JAPAN HACK 2016 出場作品
作品概要、企画者記事:https://note.mu/daikikanayama/n/n36e70e1b5671