はじめに
先日、アトリエ秋葉原でハッカソンを行いました。
テーマは「2台以上Pepperを使ったロボアプリ開発」です。
今回はその時の模様をお届けします。
全部で6チームが発表してくれました。それぞれご紹介します。
チーム:ペッパー部 「赤ずきんちゃん」
ペッパー部の皆さんは幼稚園で発表する「赤ずきんちゃん」の劇を作成しました。
赤ずきん役のPepperと狼役のPepper 2台が掛け合いをしていきます。
交互に会話をしていくことで物語が進んでいきます。
途中でタブレットの画像が変わったり、舞台が変わる時にはBGMが変わったりと、Pepperだけで画像、音楽、アニメーションと複合的な演出が可能となっています。
同期の方法ですが、基本的にはCloudに2体が接続することでシナリオの同期を行っていましたが、同時に動くことに課題があったそうです。
最後に2人同時に発話するところにALmemoryでの同期をとりいれたことでほぼ同時に近いタイミングでの動きを実現できたようです。
その方法については以下のQiitaの記事に詳しいのでご参照ください。
チーム:スクエニになりたかった 「ドラクエのパーティーみたいな」
こちらのチームはドラクエのパーティーのように、人間の後をPepperが列になって追いかけるというアプリを制作しました。
・顔の後ろを認識してついてこれるのか?
・Pepper同士の距離を保ってぶつからないようにするには?
といった課題があったようです。
今回は。人の顔を認識させることにして人間が後ろ歩きにすることにしました。
それぞれのPepperと人間の距離感を設定して列になるようにしたそうです。
チーム:赤帽子「かごめかごめ」
赤帽子チームは複数台のPepperを用いて昔ながらの遊びを再現するという内容です。
ダルマさんが転んだなどのアイデアも出たのですが、今回はかごめかごめにチャレンジすることになりました。
残念ながらデモはうまくいかなかったのですが、複数のPepperが人間の周囲を回るのは迫力がありました。
赤帽子をかぶって、赤いボールを認識するAPIを利用したところうまく認識できだそうです。
実現して色々な遊びをPepperがしているところを見てみたいですね。
チーム:RINKAKU
こちらのチームは普段はアトリエ秋葉場のスタッフとして働いているメンバーが作品を作りました。
サーバーを立てること、動画を転送することなど初めてのことながらチャレンジをしていました。
画像中の黒い背景にPepperが両手を広げているように見えるのが動画を処理して輪郭だけ描写したものです。
動画を処理する部分は以前に作っていたもので自分の持っている機能とPepperを有効に結びつけた形になっていました。
チーム:no more network 「Pepperだけで頑張ってみた」
no more networkという名前と「Pepperだけで頑張ってみた」というタイトルの通り
ネットワークを通じてPepperを同期するのではなく、Pepper自身の持つセンサーを使って
相互に複数台のPepperを動かすという意欲的なチャレンジです。
WebSocket(ALmemory)/MQTT/など様々な接続方法がありますがデモをPepperのセンサーのみで行います。
まず、Red Ball Detectionにて。
互いにディスプレイに赤いボールを写した状態でどこまでRed Ball Detectionにて認識できるか。
部屋の照明の反射などでうまくいかないことが多い。
そのほか、様々な手法での複数台の認識を実験してくれていました。
追って報告します。
R2R、ロボット同士のコミュニケーションをオフラインで行う。
それこそが本質的なロボット同士のコミュニケーションということで多くの示唆に富んだ発表でした。
チーム:レジェンド
チームレジェンドはアイドルへのライブの掛け声を複数台のPepperで行います。
写真に写っているPepperはオタクのリーダー的存在で、コールの指示を出しています。
その他のPepperは指示通りに声を上げる、という構造です。
Youtube APIを用いており、動画の再生する箇所をシークバーで移動しても掛け声は正確に発生されます。
最後に
今回のハッカソンでは参加者の全員がPepper App Challenge 2017での評価項目である
「課題解決、革新性、実用性、独創性」の4つの指標から投票し、
結果、レジェンドチームが優勝しました。
また、今後もアトリエではハッカソンを行っていきますので、皆様是非ご参加いただけると幸いです。