pepper のアプリ開発プラットフォームとしての魅力をより多くの人に知ってもらうべく Mashup Awards 11 の全国で開催されるハッカソンイベントに同行する形で日本全国を回っています。
8月29日、30日「CIVIC TECHで創ろう未来の生駒・奈良!!〜 Mashup Awards Hackathon with Students 関西編〜 #MA11」の参加レポートです!
今回は pepper はメイン2台、予備1台。2グループ12名の方に使っていただくことになりました。
作られた作品は、家事をアドバイスしてくれる pepper 「おもカジ」、そして近隣の現在賑わっている場所を教えてくれる pepper 「CoCoCoN」の2作品。
前回の Mashup Awards 参加 と同様、今回もサーバーと連動するアプリが開発されました。
まず1作品目、家事をアドバイスしてくれるアプリ「おもカジ」。今回のイベント会場であった奈良先端科学技術大学院大学の大学内にあるスマートハウスにある各センサーの情報と連動します。
センサーの各情報はクラウド上で集約され、集められた情報を元に家事の進捗状況が自動判断されます。pepper は家事の進捗情報を継続的にクラウドにチェックに行き、家事が遅れている時しかったり、ちゃんと家事をこなすと褒めてくれたりします。クラウドでは天気情報などとも連動し、最適な家事の方法を提案してくれます。サーバーとの連携は pepper の胸のディスプレイ内で動く JavaScript が処理。前回会津若松のチームと同じですね。 クラウドからの指示に従い、pepper は身振りをし、画像をディスプレイに表示し、セリフを喋ります。
ある意味アプリのメインはクラウドとスマートホームのセンサーとの連携にありました。pepper はそのアウトプットが役割。pepper でなければならない理由? という疑問がないわけでもないですが、作品発表の際、pepper に家事をしていないと言われる分にはイラっとしないとか、一定期間 pepper を家庭に貸出し、家事の習慣をつけさせる家事矯正プログラムを市が初めてはどうかとか、冗談っぽいものも含めたくさんのアイデアが提示され発表は大いに盛り上がりました。デモはスマートホームが発表会場とは別だったことから、別に持ち出したセンサーとの連携という形で提示されましたが、スマートハウス内のセンサーとの連携も一定レベル実現できていた模様。完成にはさらにもう少し作り込みが必要ですが、時間内でできる範囲でしっかり内容をまとめ、説得力のあるプレゼンを披露されたチームワークとその総合力になにより感心です。
2作品目「CoCoCoN」は地域に配置された RealSense などのセンサーから得た情報をもとに近隣のどこに人がいっぱい集まっているのかを教えてくれるというアプリ。
ディスプレイに地図が表示され、生駒市のマスコットキャラクター「たけまるくん」をタッチすると、現地の様子が写真で表示され、さらに pepper が声で詳細を案内してくれます。Google MAP と pepper が連携して動くインターフェースがなかなか秀逸なものでした。
そこまでの作り込みはまだでしたが、例えばpepper に現在の位置情報を持たせておき、地図をタップすると、そっちの方向を指さし、現在地から何メートルかとか言わせるというアイデアも。pepper には GPS 機能はありませんが、方位磁石に相当する機能は備わっています。
個人的には結構好きな作品でしたが、発表本番のデモがあまりうまくいかなかったのが少し残念。どうやら pepper 本体のタイムゾーンが日本時刻になっていなかった関係で、クラウドに溜まっているタスクの処理順序の制御が想定通りにいかず、過去のデータもさかのぼって処理してしまったのが原因だったようです。このバグが最後の調整の時に明るみになってしまったようで、十分なデモに向けての仕込みができなかったようです。ハッカソン、技術力もそうですが、見せ方も大切ですね。
今回「おもカジ」チームは見事最優秀賞を受賞しました。技術力とチームワークの両方を兼ね備える今回の会のベストチームであったと思っています。そんなチームに pepper を使っていただけ、pepper も幸せものです。
今回、多くの方に pepper とその開発環境を知っていただき、その可能性を感じていただけたものと信じています。
これからも pepper の開発プラットフォームとしての側面、どんどん推していきますよ!
(pepper app challenge 2015 winter はあなたの挑戦を待っています)