はこだて未来大学に行ってきました!
今回は9/1(火)〜9/2(水)にかけて行われた「Mashup Awards 11 ハッカソン予選 in 函館 〜 最新APIでMashup!!」にPepperを持って行き、参加しました。
テーマは「すごいインターフェース」
参加者は全部で16名。そのうちはこだて未来大学の学生が12名。
swiftとHTML5を操る小学生(!)
筑波大学の博士課程3名
とフレッシュな顔ぶれとなりました。
以下の審査基準をもとに、2日間掛けて作品ができていきました。。
●アイデア:独自性、新規性、優れた着眼点、発展可能性
●完成度:実用性、ユーザビリティ、エンタテインメント性
●デザイン:芸術性、優れた表現技法
ではハッカソンで生まれたPepperの作品2つを紹介します。
No More ぼっち飯 by ぼっち飯撲滅委員会
ぼっち飯撲滅委員会の作品。 一人で食事をしている人を察知して話しかけるという、存在感のあるPepperだからこそのアプリです。 部屋の中をたくさん移動させているPepperを見て、今まで移動に着目したアプリは多くなかったのでこれも広々とした北海道ならではなのかなぁ、と思いました。 こちらの作品なんと最優秀賞に輝きました!
チームのメンバーに技術的に工夫した点を聞いてみました。
・会話を関連したキーワードで反応
・人間の曖昧な表現に対応するため{*}[複数]を用いた受け答えにした
・顔認識機能を用いて相手の満足度をざっくりとですが判定するようにした
以下、アプリ説明文です。
ひとりで寂しく食事をしている君のもとへ・・pepperが笑顔を届けにやってくる!!
K君「・・・今日もひとり寂しくぼっちカツカレーだな。」モグモグ
???「ヨウ・・・キミ・・・ボッチカイ?」ウィ~ン
K君「おまえは・・・pepper!?」
pepper「ハジメマシテ、キミヲエガオニシニキタヨ!」
ひとり寂しく食べるごはん・・・ぼっち飯。
もうこんな会話もないひとりでのご飯は食べたくない!!
スマホを見つめ、うつむいて食べるのにはもう飽き飽きだ!!
そんなあなたのもとへpepperが笑顔を届けにやってきます。
ひとり寂しくご飯を食べるのはもう終わりにしませんか?
『No More ぼっち飯』では、一定時間ぼっち飯(机に水平においたスマホを見ながらする食事)をしているぼっちを検出し、その人のもとへpepperが楽しい会話を届けに来ます。
もしかしたらpepperとの会話が周りの人との会話のきっかけにも繋がるかも!?
これで君もぼっち回避だ。U君「K君も○○サークルだったんだ!!俺も○○サークルなんだよ!!」ワイワイ!!
K君「本当かい!?次の日曜の集まりには一緒に行かないかい?」ニッコリ!!
pepper(エガオニナッタ・・・コレデオワリデスネ。)
pepper「ワタシ、ヨウジヲオモイダシマシタ・・・サヨウナラ」ウィ~ンこうして今日もpepperはぼっちに笑顔を届けるのであった。
POP PEPPER
2つ目は筑波大学のチームが開発したPOP Pepperです。
これはユーザが検索した商品(今回は本に特化)をPOP PEPPERは、全身を使って情感たっぷりに伝えてくれるサービスです。
Pepperを単なるデジタルサイネージや商品紹介ロボットに使用する事例はこれまでにもありましたが,商品の内 容(今回だと本の内容が明るいものなのか,暗いものなのか等)によって,語り口調や身振り手振りを自動で調整するという点が既存品との大きな違いである、とのことです。
こちらも技術的に工夫した点を聞いてみました。
このシステムの技術的構成要素は大きく分けて2つあります.
1つ目は書籍apiから得られる,書籍のタイトルやあらすじから,書籍の感情的な雰囲気(喜怒哀楽や内容の明るさ/暗さ)を分析すること.
2つ目は書籍の内容に合わせてPepperの感情表現(声色や抑揚,身振り手振りの種類)を制御することです.1つ目の書籍内容の分析については,文書を解析して内容のポジティブ度合いが得られるapiがあったので,これを用いた上,さらに精度や表現幅を豊かにするために分析用の辞書を自作し補正をかけることによって,本の内容をいくつかの感情に分類することができました.
2つ目のPepperの振る舞いに関しては,声の抑揚や間の取り方のチューニングに時間をかけ,映画のCMやナレーターのような語り口が出来るように調整しました.また,Pepperはもとより様々な感情を表現できることに非常に長けているロボットでありますので,先ほどの喋り方の調整の他に笑いや泣きといったデフォルトのモーションも交えることで,Pepperの全身を使った表現に挑戦してみました.
感想
参加者の全員が初めてPepperに触れるハッカソンでしたが、短期間で高機能な作品が生まれました。
参加者の感想としては、以下のものがありました。
ChoregrapheがとてもわかりやすいUIで開発しやすかった。Pepperを制御するための豊富なAPIと便利な開発環境によって非常に短期間でPepperプログラミングのコツがつかむことができた。
終始楽しく開発に取り組むことができた。単体の動作のプログラムを簡単に行うことが出来るため,基本的なことで躓くことがなく表現の部分に注力できるようになったのは開発者側としては大変ありがたいものだった。
まだまだ生かし切れていない部分、分かっていない部分があるのため調べてみたいです。外部APIとの連携があと一歩のところでできなかったことと、ディープラーニングによる会話が今後の課題。
開発中でもPepperが周りの音や人を認識し様々な振る舞いを行う様子に強い愛着を覚えました。
最後に
今後もMashup Awardに同行する形で全国各地でPepperの開発プラットフォームとしての可能性を多くの人に体験してもらいに行きます。
また、Pepper App Challenge 2015 Winterに向けて様々なイベントをアトリエでも行っていくので、是非参加してください。
Pepper App Challenge 2015 Winterはあなたの挑戦を待っています!