Pepper のアプリ開発プラットフォームとしての魅力をより多くの人に知ってもらうべく Mashup Awards 11 の全国で開催されるハッカソンイベントに同行する形で日本全国を回っています。
9月26日、27日「Mashup Awards 11 ハッカソン予選名古屋〜IoT×APIでMashup!〜 #MA11」の参加レポートです!
今回は Pepper はメイン2台、予備1台の3台体制で臨みました。2チーム 8名の方に Pepper アプリ開発に挑戦いただきました! 今回いつも以上に他 API との mashup が行なわれました!
一つの目の作品は「3年日記電子版 ~空気読んで♪emopper~ 」
Pepper がその日の出来事を尋ねてくる。それに答えることで日記として情報が蓄積され、3年後には日記帳としが自宅に届けられるというもの。 日記、すぐに断念する人も Pepper と話すだけで記録されるのなら続けられるかも。
技術的には色々面白い試みが行なわれました。まず日記にするための音声のテキスト化は Pepper 標準の機能ではなく、Google Speech API を使って行なわれました。次にテキスト化された文字列は JOYSOUND の言語解析 WebAPI を用いてポジティブな内容か、ネガティブな内容かを判断。ポジティブな内容ならば、ポジティブな反応、ネガティブな内容なら、Pepper は元気づけるような反応をしてくれます。テキスト化された情報は、サイボーズ kintone で作られた Webデータベースに保存されます。また 言語解析 WebAPI、kintone Webデータベース とのやりとりは Pepper は直接やるのではなく、DataSpider を介することで、Pepper の対サーバートランザクションの減少に貢献していたりもします。
Google Speech API を使うにしても音声のテキスト化はまだまだ精度の点では課題は多そうな気はします。生の録音データをサーバーに蓄積、これを元にさらに精度を上げていくような工夫をすれば本当のサービス化も可能なのではという気がします。今後のさらなる発展に期待です!
この作品、Pepper の使い方の一つの可能性を見せてくれ、継続開発も期待ということで Pepper 賞とさせていただきました。
2つ目の作品は「イタズラPepper by Dr.Pepper」
Pepper がいろいろないたずらをしかけて家庭に迷惑をかけてしまうというアプリ。ずばり悪ガキ役の Pepper の登場です!
悪ガキ Pepper を子供が叱りつけるというロボットと人間との新しいコミュニケーションの形を通して、子供の成長を Pepper が助けてくれると。 いたずらの種類としては、変なメールを家族宛に送りつけたり、音楽を流したり、部屋の電気を消したり。
これだけ多くの実装をこれだけ短い時間で実現できた理由。3年日記チームでも使われていた DataSpider が開発の省力化に大きく貢献したようです。構成図をご覧ください
DataSpider に加えて興味深かったのが DataSpider と同じアプレッソ社のサービス Thunderbus の利用。ローカルに点在するシステムを取りまとめ、クラウドとの連携を一本化する技術ということで、今回は家庭内の IoT デバイスの取りまとめ役という構想の元採用されました。
2日間という短い期間でアイデア出しから始め、このシステム構想に行き着き、そしてまとめ上げられた皆さんのチャレンジ精神と技術力に本当頭が下がります。
イタズラPepper はアプレッソ社のサービスを効率的にかつ今までにない新しい形で利用されたということでアプレッソ賞を受賞されました。
おめでとうございます!
最後に、審査員としてお越しいただいた名古屋大学、河口先生。審査に入られる数時間前にお越しいただき、そこで Pepper に興味を持っていただき、Choregraphe をインストール。その後わずか数時間で、審査発表の状況をビデオと写真撮影してくれる Pepper アプリを作られてしまいました! わずか数時間! しかもちゃんと PC からビデオと写真の情報を取り出せるよう、システム連携もしちゃってます! そのスピード、見せれるところまで持っていく実行力。すごく勉強になりました。
名古屋の技術力とチームワークを垣間見た2日間でした! みなさんお疲れ様でした!