Monthly Archives: 10月 2015

ナレッジシェア#3「Pepper とBlueMixをつないでみた!体験談」

Pepper App Challenge 2015 Winter に向けてロボアプリを開発する方のための情報共有企画「ナレッジシェア」の第3弾として、IBM が提供するアプリケーションプラットフォーム Bluemix と Pepper を繋いでみた体験談を語っていただきました。

講師は Tech in Asia のハッカソンにて、Pepper と Bluemix を実際に繋いでみた Linker チームの窪田 雄一さん。

デモを交えて、Bluemix の説明とPepper活用の可能性を語っていただきました。

詳しくは動画をご覧ください!

ナレッジシェア#2「コンテストに向けて知見、経験をシェアしよう企画」体験記

10月31日に締切となっている、Pepper App Challange 2015 Winter

みなさんの開発状況はいかがでしょうか。

今回はコンテストに向けてのナレッジシェアという事で先日の蔦屋家電での展示イベントでペパダリングをデモしてくださった竹内さんにデモ体験のフィードバックなどをお願いいたしました。

告知から実施までの期間が短かったこともあり、来場の方が少なかったので、車座になって互いに話し合う形となりましたが、そのおかげかとても深い情報交換の機会となりました。

情報交換の場であったため話の内容はPepper App Challenge に関する事だけでなく、多岐にわたりました。たとえば

「見積もり時の仕様資料は紙ベースの説明資料では、なかなか伝わらない部分があるので動画での説明を必ず付けている。」

というようなビジネスサイドのお話しから、

「Pepper開発にかかわるのサービスのアイデアコンテストをつくって欲しい」

という開発者目線の要望まで、本当に様々でした。

さて、本稿のメインである、ペパダリングは以下のようなアプリでした。

ペパダリングとは、ボルダリングを模したゲームで、Pepperの各種センサーを、ユーザーの手足でタッチしていく、というアプリです。往年のツイスターゲームのようなものだと考えていただければ想像しやすいかと思います。

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アトリエ秋葉原のブログでは

子供にも大人にも大いにウケていました。

特に子供には大人気で、成功するまで何度も何度も挑戦するお子さんもいたほど。そんなお子さんがステージクリアした時の笑顔はとても印象的でした。」

Pepper デモアプリ体験会 @ 二子玉川 蔦屋家電を開催しましたより

という感想を持ったようでしたが、実際はどうだったのでしょうか。

 

竹内さんのお話を聞いてみたところ、やはりデモを行う側での感触もよく、体感型ゲームならではの達成感は、いわゆる「テレビゲーム」とは違う次元のものがあり、特に子供は夢中になっていたとのことです。

ただ、幾つかの点では、難しさを感じられたそうです。

1.導入について

アプリの使い方の説明をPepperがする形での導入では、体験される方はあまりPepperの言う事を聞いてくれなかったそうで、横にいる解説員が説明をするか、前にやっている人が操作しているのを見て、ようやく使い方を理解してくれる、というレベル。

当然、実際の使用シーンでは説明員をつけることはできないので、胸のタブレットで動画を見せるなどの工夫が必要だと思ったとのことでした。

たしかに、ユーザーを「聞く姿勢」にするためには、「タブレットで一方的に動画を流す」、といったインタラクション性の少ない説明方法もあえて使わなくてはいけないタイミングがあるのかもしれませんね。

2.センサーの誤作動対策

タッチセンサーやタブレットからの入力をそのまま使っていると、誤作動や、過敏な反応により思った以上に難易度が上がってしまう事があるそうです。

チューニングの際には適度に入力にフィルターをかけるなどする必要がありそうですね。

3.頭部接触センサーの使い方のむずかしさ

Pepperの身長、120cmは大人からするとちょうどよいのですが、子供のユーザーの場合、若干高く感じるため、加減が分からず特に強くたたいてしまう傾向があったようです。Pepperの首への負荷が不安ですね。

 

また、これらの意見から、会場の参加者からも子供ユーザーへの対策や不安が幾つか出されました

 

4.指パーツの保護

Pepper指を強くつかんで捩じってしまうお子さんがおられたらしく、実際蔦屋から帰ってきたPepperのなかには中指を負傷しているものもありました。

ただ、対応策も無いわけではないようです。

ロボットビューを見てみると、指をさわられた場合も、ロータリーエンコーダー(関節がどのような角度になっているかを検知するセンサー)へのフィードバック値はあるようなので、強く触られて大きな変位が見られたときなどには「ヤメテ!」などと大きな声を出すなどの対策をしてみれば、指の損傷は防げることなのかもしれません。

 

5.子供の誘導

子供のユーザーはPepperに対して興味津々、と思いきや、意外と慣れるまでには時間がかかるようです。

年齢によって変わってくるのかとは思うのですが、ユーザーテストをした際によくあるパターンとしては、大人のユーザーがPepperを実際に体験してみせ、「怖くない」という事を見せないとなかなか近寄ってこない、遠巻きに観察しているというお子さんもが多かったとのこと。

その際の対応策としては、ロボット特有のボディラインや質感を隠すために服を着せるなどが有効だったようですので、もしかすると「ロボット」という存在自体をあまり認知していないような年齢のお子さんだったのかもしれません。

しかし、そういった年齢の子供向けアプリを作る際の導入には特別の配慮が必要そうですね。

 

6.子供の声に対しての反応について

Pepperのマイクは頭頂部にあるため、自分よりも背の低い子供の声に対してはあまり感度が高くないようです。そのため、ユーザーの身長によってはPepperの姿勢を変更するなどの対応が必要かもしれません。

アトリエスタッフがサンプルでユーザーの身長によって、姿勢を変更するアプリを作ってみましたので、参考にしてみてください。
今後、コンテスト以後もアトリエ来場者の皆様同志で有益な情報を交換できる機会を設けられたらと思っておりますので、ぜひご興味のある方はアトリエ秋葉原FBグループまでご意見を頂ければと思います。

ナレッジシェア#1「劇的pepperアプリプロトタイピングワークショップ」体験記

10月31日に締切となっている、Pepper App Challange 2015 Winter

 

みなさんの開発状況はいかがでしょうか。

 

本ブログ「今からでも間に合う!1週間でできるPepper App Challenge応募への道でご紹介しましたが、入賞のコツは複数応募!

すでに一本アプリを作られた方も、まだの方もぜひ最後の追い込みでなんとかアプリをもう一本制作して応募してみてください!

 

あと一週間でもできるアプリ作りの肝は「強くてシンプルなアイデアづくり」と「機能に即したインタラクション」です。その二つをアプリを作る前段階で検証するためのワークショップをロボット俳優ウメムラタカシの中の人が開催してくれました。

 

株式会社ハイレグタワー http://www.highlegjesus.jp/

ロボット俳優ウメムラタカシ https://www.facebook.com/yoasobi

 

こちらのワークショップでは、

1.ペルソナづくり

2.アイデア会議

3.アイデアのアウトプットとしての寸劇

の3段階に分かれており、1と2の段階で、ユーザー像のくっきりしたアイデアを企画することができます。

 

また、3の段階で、実際に必要でありながら見落とされていた機能やインタラクションを検証したり、引き出すことができます。

 

この流れは、アイデアとインタラクションのクォリティアップに役立ちますので、ぜひご利用してみてください。

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ワークショップの詳細な流れについては、ロボットスタートさん、

ロボットドットインフォさんの記事に譲るとして、アトリエ秋葉原のブログでは環境づくりの方をご紹介することにします。

 

■必要な物。

①何はともあれ「お茶」と「お菓子」

今回のワークショップでは、チームの中でアイデアの種やその見せ方について長時間話し合います。

口を動かすとしゃべりやすくなると言いますが、それを狙ってお菓子を買っておきました。

なぜか3331の近くには肉のハナマサが2件(湯島店秋葉原店)もあるのでそこで安く仕入れるのが良いでしょう。

チョコやおせんべいなど、手が汚れないものがいいでしょうね。

 

②強粘着ポストイット

アイデア出しのあらゆる場面で使うので無限に使うのか?と思うぐらいに置いておいた方がいいです。

位置を貼り替えて、アイデアをくっつけたり分類したりと色々な使い方をするので、強粘着にしておくのがポイント。

あと、3Mで専用の分類アプリも出しているみたいなので、純正品を使う方が良いでしょうね。

 

 

③スケッチブックと水性マーカー

アイデアを人に見せやすく、書いてて気持ちが良いスケッチブックと、水性マーカー(太)が良いでしょう。誰が書いたのかが分かりやすいように複数の色を用意しておくこと、裏写りがないものを選ぶというのもポイントです。

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④ドットシール

アイデアの性質を分類するのに3色使います。投票するのに使うので、8-9mmのものをたくさん使ってください。

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⑤ラベルシール

名前を書いて名札代わりに貼ります。

イーゼルパッド

ホワイトボードの代わりに使います。

今回は使いませんでしたが、机における大型のスケッチブックのようなものです。大型の付箋紙のように貼りなおすこともできるので、非常に具合がいいそうです。

 

⑦ビデオカメラ、スチルカメラ

実演時の記録などを取っておくと後で見直してインタラクションを推敲するのに使います。

 

⑧Pepperのお面

「自分以外の存在」を演技をするのにテレがあるときには顔が隠れるだけでもずいぶん違います。

 

今回は、「アイデア出し」の部分にフォーカスしたイベントでしたが、インタラクションの精度を上げるためのラピッドプロトタイピングという意味でも、非常に有効なワークショップだったと思います。

ぜひ、みなさん最後の一品の制作にご利用ください。

 

今からでも間に合う!1週間でできるPepper App Challenge応募への道

 はじめに

 Pepper App Challenge 2015 winterへの応募時期も締め切りが近づいてきましたね!
アトリエスタッフの前田と申します。

App Challengeに参加してみたいけど
「なんだか自分には難しそうだな」という人や、
「Pepperの機能を自分で増やしたいけどApp Challegeを最近知ったから時間がない!」

という人向けに1週間でApp Challengeに応募できる方法を紹介します。

Pepper App Challengeは誰でも参加できる

 
Pepper App Challengeはなかなか専門的で難しそう、自分とは関係ないことでPepperのアプリは他の人が作ってくれる、そんなふうに思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

実際私もアトリエに出入りするまではそう思っていました。
ですが、いろいろなアイデアソン、ハッカソンを見てロボット関係者と話していくうちに、どうも専門知識があるから勝てるわけではないということがわかってきました。

というのも実際に出てきたアイデアを見てみると、Pepperに詳しいかよりもいかにロボットとの生活を想像力豊に膨らませられているかが重要なようです。

ジャンルそのものが新しくアプリはまだまだ少なく、スマートフォンの黎明期と同様にアイデアで勝てる状況があるように思います。

どんなアプリがこれからの世の中に受けるかもわからないため「自分が困っていること」「普段生活していてこんなことをしてくれたら良いな」というひとつのアイデアを形にすることで受賞の可能性は十分にあると思います。

ちなみに前回のファイナリストはプログラマーでは全く無かったり、アイデアソンで出したアイデアを1週間で固めて応募したものが賞を受賞しています。

これから1週間で応募できる手順を紹介していきます。

①Pepper SDKをダウンロードしてみる

スクリーンショット 2015-10-22 11.44.41

Pepperを持っている人も持っていない人もChoregrapheという無料のソフトを利用することで簡単にアプリ開発を行うことができます。

以下に手順をまとめました

1.Aldebaran アカウントの登録

スクリーンショット_2015-10-22_16_18_26

Aldebaranアカウントを作成してください。https://www.aldebaran.com/ja

右上の sign in をクリック、 アカウント作成 をクリックしてください。(既にアカウントをお持ちの方はサインインしてください。)

2.Aldebaran Developer Programへの登録

Developers___Aldebaran_Community

こちらのURLからDeveloper Programに登録します。

https://community.aldebaran.com/ja/developerprogram

3.メールでシリアルコードを確認

登録が無事終了すると「Developer Program 登録開始」というメールが届きます。

メールには開発ツール, Choregraphe の利用シリアルコードが添付されています。

4.Choregraphe(Pepper開発用SDK)のインストール

スクリーンショット_2015-10-22_16_19_27

開発者先行モデル: 2.0.5、一般消費者モデル or 開発者先行モデル(CPUアップグレード済み):2.3.1

Software ページを開き。Choregraphe 2.3.1 をダウンロード、インストールします。

https://community.aldebaran.com/ja/resources/software

よくある注意点としては、Aldebaran アカウントを登録しただけではChoregrapheの最新版はダウンロードできないということです。

Aldebaranアカウントを作成した後に、デベロッパープログラムに登録することで各種ツールを手に入れることができます。

②どんな作品があるのか見てみる

Choregrapheが出に入ったらもうPepperのアプリ開発をする環境は整ったことになりますが、
実際に手を動かす前に、これまでにどんな作品をほかの人が考えられてきたか見てみましょう。

本ブログではこれまで行った様々なアイデアソンやハッカソンの様子を記事にしています。

今回のコンテスト向けに絞るとポイントは2つです。
1つは部門を絞ること。

今回は4つの部門を設けています。

  • ベストインタラクション賞
  • ベストエンターテイメント賞
  • ベストライフスタイル賞
  • ベスト介護福祉賞

2つは家の中にあることを想定することです。

アイデアソンでも家の中にあることが想起されるような作品が優勝していることが多かったです。

③導入資料を見てみる

さて、作ってみたいPepperが決まりましたら実際にPepper SDK(Choregraphe)を触ってみましょう。

本ブログでも様々なTipsを紹介しております。
http://pepper-atelier-akihabara.jp/archives/category/tips

その中に導入資料として役立つ、ワークショップの資料を公開しております。

ワークショップ #1
Pepper を喋らせたり動かしたりする、基本的なワークショップ。

 

こちらの資料は日頃アトリエ秋葉原で初めて来たお客様向けに講義している内容と同じものです。
このワークショップ#1資料ができれば基本的なPepperの機能がわかるはずです!

また、導入資料を読んだ後は、Pepperプログラミングの本を読んでみるのが良いでしょう。
10月頭にソフトバンクから出版されたものでネット上にもたくさん情報がありますが、それらが体系的にまとまっています。

④実際にPepperを触ってみる

Pepperがパソコンやスマホと大きく違うところに、実物に存在感があるというものがあります。

PCの画面で黙々と開発することも必要ですが、実際に触ってみることで様々なインスピレーションが得られるでしょう。

そこで、実機を持っていない方向けにアトリエ秋葉原では10月中は毎日Pepperを触って開発できる環境を用意しております。

スタッフも最大限サポートするので是非お越しくださいね。
以下からご予約が可能です。

⑤応募のポイント

Pepper App Challenge に応募するには、デモ動画と概要の説明(200文字以内)が必要です。
当然、伝えられる内容にも制限があります。

そこでいくつかのポイントがございます。

ポイントは「シンプルに機能を絞って」「複数出す」ことです。

これはアトリエ秋葉原スタッフの独断となりますが、壮大な構想にひきづられてアプリの方向性がブレたり、開発や実装が追いつかないよりは、目的を絞ってシンプルな機能のアプリとしたほうが完成度も高く、他の方にとっても分かりやすいアプリとなるようです。

前回のPepper App Challenge では、決勝に進めなかった方と通過できた方で大きな違いが1つありました。
それは作品の応募数です。

決勝進出者 2.12
応募者全体 1.12

上の数字は応募アプリ数の平均値です。

数多くアプリを応募したほうが決勝に選ばれる可能性が上がるのは当然のように思えますが、Pepperのように未知の可能性に富んだプラットフォームでは、1つのアイデアを深く追求するよりは、さまざまな可能性を考え応募してみたほうが良い結果となるようです。

最後に

なかなかプログラミングと聞くと難しそうに感じられる方も多いかと思いますが
今回のコンテストの特性を考えるとこれから1週間で始めた方も上位に入ってくる可能性は十分にあります!

また、応募するだけで、決勝観覧席の優先招待券や特製のノベルティもあるようです。

一度こだわりだすと、完成度の高いものを出さなきゃ、という気持ちになるかと思いますが
是非アトリエをうまく利用して応募してみてください。

Pepper デモアプリ体験会 @ 二子玉川 蔦屋家電を開催しました

Pepper App Challenge に向けて開発中のアプリを一般ユーザーに体験してもらい、感想をもらうイベント「Pepper デモアプリ体験会 @ 二子玉川 蔦屋家電」を10月17日(土)に開催しました。

今回、蔦屋家電でデモを行ったアプリは以下の6つ。
いずれもPepperの開発を行ったことのない一般ユーザーが興味を持ったり面白がることを意識した素敵なアプリでした。

ペパダリング

9月下旬に開催した特大ペッパソンで優勝したゲームアプリです。
素手で壁や岩肌を登るボルダリングのように、指示されたPepperのパーツを次々と触っていくゲームは、子供にも大人にも大いにウケていました。

特に子供には大人気で、成功するまで何度も何度も挑戦するお子さんもいたほど。
そんなお子さんがステージクリアした時の笑顔はとても印象的でした。

ものまねPepper

ものまねPepperは外部機器として PepperとKinectを連携したアプリです。
人の動きを認識できる Kinect の前でポーズを取ると、Pepperがその動きをまねしてくれる、インタラクティブなアプリでした。もちろん、単なるまねだけでなく、3つのポーズをPepperに覚えさせ、簡易的にモーションを作ってくれる機能もあり発展性を予感させるアプリでもありました。

このアプリも子供には大人気となり、小さいお子さんがPepperのまえでずっと踊り続けている様子は見ていてとても微笑ましいものでした。一方で大人の方は技術に興味があるのか、動きをまねするPepperに感心することが多く、技術を説明すると「すごい!」と驚いてくれる方も多くいました。

動きをまねする、という体験が新鮮だったためかアンケートの「有料でも利用したい」という項目では、ものまねPepperがもっとも多くポイントを集めていたことも印象的です。やはりロボットでしかできない、Pepperでしかできないアプリにはおおくの方が価値を感じてくれたのかもしれません。

結果にコミットPepper

この作品はアトリエ秋葉原の「ライフスタイル向上Pepper ハッカソン」から生まれたアプリです。
Pepper が活動量計のデータを読み取り、健康管理をしてくれるというコンセプトのアプリですが、デモを行ったのは1日の運動量が十分でないときにPepperが指示する運動メニューでした。

運動の内容はペパダリングと似たもので、Pepperが指示したパーツをタッチしていくというもの。運動の中には笑顔をPepperに見せなくてはいけないメニューもあり、表情筋も使った全身運動が必要となるものでした。

ゲームであるペパダリングと違って気楽に身体を動かせるためか、アンケートの結果では2番目に「とても楽しかった」が多く、また運動やダイエットといったスマートフォンでも有料アプリが多いジャンルのためか「有料でも利用したい」という回答も多い結果となりました。

ヒト×ロボットSNS『Palsbots』体験版

Palsbots はこれまでの身体を動かすアプリとは異なり、コミュニケーションを中心に据えたアプリでした。
スマートフォンと連携し、Pepperとの会話を独自のSNSにアップして他のユーザーと共有する、というコンセプトを体験版としてデモしていました。

多くの方がPeperに期待する「会話」に正面から取り組んだアプリだけあり、多くの方がその説明を聞いて感心していました。アンケートの結果も「毎日利用したい」という回答がおよそ半数ともっとも高く、ユーザーの期待の高さが伺えました。

ペッパーさま

こちらも特大ペッパソンで開発されたアプリです。
家庭内の悩みや懺悔をPepperが○と×で判定する、というエンターテイメントアプリです。

実は、実用性がなく分かりづらいアプリであるため、蔦屋家電のお客様にはウケないのでは、と不安だったアプリだったのですがデモをしてみるとその心配は杞憂であることが分かりました。

「お小遣いをアップしてほしい」
「グミキャンディーを買ってほしい」

こんなお子様の願いをペッパー様が次々と判定していく様子がとても興味をひいたらしく、家族連れやカップルが続けて利用していました。「お菓子買って」というお願いをペッパーさまが「ダメ」と判定したときに、おねだりしたお子さんが素直に諦めている様子を見て、これは意外と実用性が高いかも、と思ったのは筆者だけではないはず。
アンケートの結果も「とても楽しかった」がかなり多い結果となっていました。

お笑いアプリ、ペッパーズ

最後のアプリはちょっと変わった内容です。
Pepperを相方に漫才を行うペッパーズの金子さんが漫才を行う、というものでアプリとは言い難いものではありましたが、来場されたお客様の心をしっかり掴んだデモでした。

蔦屋家電さんのご厚意でこのデモはステージ形式で行いました。最初は遠慮がちに遠くから漫才を見ていたお客さんも漫才が始まると次々と寄ってきて盛況となりました。アンケートの結果は「とても面白い」が圧倒的得票率で1位となり、この日でもっとも多くの方が楽しんだアプリとなりました。ただし、この結果はアプリが面白い、というよりも金子さんの漫才が面白かった結果とも言えそうです。

スタッフが気づいたこと

デモアプリ体験会はアトリエ秋葉原のスタッフがずっとサポートしていましたが、その過程で気づいた点もいくつかあります。
皆さんのPepper App Challenge 向けアプリのクォリティ向上のために、気づいた点をいくつかご紹介します。

説明が必要
Pepperのアプリを開発している人ならば「当たり前」と思っていることも、一般のユーザーは知らないことがたくさんあります。たとえば、Pepperが「右手を触って」と言ったとき、デベロッパーならばタッチセンサーのある右手の甲を触りますが一般ユーザーはPepper の右手を握ったり右腕を持ったりしてしまいます。場合によっては自分の右手をタッチしてしまうことすらあるのです。
ペパダリングのユーザーアンケートにも「Pepper の触れる場所を最初に案内して欲しかった」という回答がありましたが、アプリを作った後には今一度ユーザー視点での説明は必要かもしれません。
いろいろな人がいる
ペパリズムや結果にコミットPepperでは「頭を触って」と言われても手が届かないお子さんがいました。すべてのユーザーが快適に利用できるインターフェースは難しいかもしれませんが、主なターゲットとなるユーザーが十分利用できるようなインターフェースの準備は必要そうです。たとえば、子供をターゲットとした場合はタブレットを活用する、Pepperを屈ませて目線を下げるなどの工夫が必要になるかもしれません。
言葉ありき?
一般のユーザーの多くはPepperはほとんど会話でコントロールできると思っているようです。いきなり話しかけてくるユーザーも多くいるため、アプリの最初はいくつかの言葉に反応できるようシナリオを組んでおくとスムーズなアプリの利用になるかもしれません。また、タッチパネルを利用した操作を行う場合は、タッチパネルを触るようきちんと案内しないと、ずっと話しかけてしまうかもしれません。アプリをスムーズに利用してもらうには、言葉でのコミュニケーションがとても大切なポイントとなりそうです。
複数で操作されることを想定
蔦屋家電でのイベント、という特殊な環境の影響も大きいのでしょうが、いきなり複数人でPepperを利用しようとする人(特にお子様)が多くいました。しかし、ほとんどのアプリはユーザーが1名であることを想定して作られています。アプリによっては説明員が「Pepperの前に一人で立ってください」と案内して対応していましたが、できればこの案内はPepper自らができるとスムーズになるかもしれません。
怖がるお子さんも
これは仕方がないのかもしれませんが、中にはPepperを怖がってしまう小さいお子さんもいました。うまい対策は思いつきませんが、モーションをゆっくりにする、ゆっくり喋らせる、などでお子さんの恐怖心を煽らない工夫が必要かもしれません。

 

以上、デモアプリ体験会 @ 二子玉川 蔦屋家電のレポートでした。

このレポートが少しでも皆様のアプリ開発のお役にたてば幸いです!

Pepper App Challenge 応募ノウハウ

Pepper App Challenge 2015 Winter に向けて作品を開発中のあなたへ、アトリエ秋葉原のスタッフが前回のコンテストの経験をふまえた応募のノウハウやTIPSをお伝えします!

決勝進出のために

たくさん応募してみる
Pepper App Challenge の応募ではアプリのデータを登録する必要はなく、アプリの説明文とデモ動画のみで応募が可能です。もちろん、実装できていないアプリをデモ動画で誤魔化して応募することはできませんが、完璧に動作するアプリを作る必要もありません。

完璧なアプリを作り込むのではなく、多くのアイデアをデモできる形まで開発し、たくさん応募するのが決勝進出の確率を上げることになるかもしれません。

実際に、前回のPepper App Challenge では、決勝に進めなかった方と通過できた方で大きな違いが1つありました。
それは作品の応募数です。

決勝進出者 2.12
応募者全体 1.12

上の数字は応募アプリ数の平均値です。

数多くアプリを応募したほうが決勝に選ばれる可能性が上がるのは当然のように思えますが、Pepperのように未知の可能性に富んだプラットフォームでは、1つのアイデアを深く追求するよりは、さまざまな可能性を考え応募してみたほうが良い結果となるようです。

シンプルになろう
Pepper App Challenge に向けて開発されているアプリをアトリエ秋葉原で拝見することが多いのですが、なかにはとても壮大な構想のアプリもあります。

これはアトリエ秋葉原スタッフの独断となりますが、壮大な構想にひきづられてアプリの方向性がブレたり、開発や実装が追いつかないよりは、目的を絞ってシンプルな機能のアプリとしたほうが完成度も高く、他の方にとっても分かりやすいアプリとなるようです。

アプリの内容や開発の目的にもよるでしょうが、一度アプリのアイデアが浮かんだならば、そのアイデアをどこまでシンプルに
できるかを考え、必要ならばアイデアを2つに分けて2つの応募アプリを作るぐらいが良いかもしれません。

チームで開発する
一人でできることには限りがあります。また、複数人で作ることで、一人では気づかなかった課題が見えてくることもあります。得意分野が異なるメンバーとチームで開発することで、アプリのクォリティは間違いなく上がることでしょう。
実際に前回のPepper App Challenge では、決勝に進出した作品の多くがチームで開発されたものでした。
アトリエ秋葉原を活用する
Pepperを持っていない方はもちろんですが、Pepperを持っている方もアトリエ秋葉原の活用をお勧めします。Pepperを持っている場合でもチームで開発するには、場所が必要となります。アトリエ秋葉原ならば、チームで訪れ一緒に開発することができるでしょう。
最近はPepper App Challenge参加者向けの枠も満席となりがちですが、10月末の締め切りに向け、営業日の追加も検討しています。ぜひご利用ください。

デモ動画の撮影

Pepper App Challengeへの応募にはデモ動画は必要です。しかし、多くの方にとって、デモ動画の撮影や編集はあまり経験のないことでしょう。ここでは、デモ動画撮影のポイントについてご紹介します。

ポイントを絞り、過剰な修飾は避ける。
デモ動画では、応募時の説明文に記されたコンセプトや機能が実装されているかを確認するそうです。したがって、何ができているのか、がしっかり伝わる動画である必要があります。タブレットを使って操作するならば、タブレットに表示されている内容も見えるようにしないといけません。
編集はなるべく行わない
動画の編集は思ったよりも時間がかかる作業です。なるべく編集作業が不要な構成を考えて撮影しましょう。時間をかけてテロップを入れるならば、スケッチブックに説明文を記して撮影してしまったほうが早いかもしれません。
権利に注意する
デモ動画は一般的に外部には公開されないものではありますが、それでも第三者の権利には注意が必要です。
アニメや漫画の画像をタブレットに表示したり、権利者がある音声や音楽を使ったデモは審査に良くない影響を与える可能性があります。

また、権利者がある音楽を使った場合、YouTube側が自動で「権利上の問題がある」と判断して動画が公開できなくなる可能性があります。

ギリギリに応募しよう、と思っている方へ

Pepper App Challenge の締め切りは10月31日 21:00。締め切り間際に応募しよう、と思っている方も多いと思いますが、ギリギリの応募は意外とリスクがあります。
せっかく開発したアプリが無駄にならないように、早めに応募をお勧めします。

TIPS!
Pepper App Challengeでは、一度応募したアプリの取り消しができます。
一度応募したアプリの開発を続け、より良い形となったならば、同じ作品名、メールアドレスでもう一度応募し、備考欄に「xx日に応募したアプリのバージョンアップ版なのでこちらを審査して欲しい」と記せばOKです。
気軽にどんどん応募してみましょう。
間に合わない!
単純に締め切りまで間に合わない、ということが意外とあります。いざ動画を撮ろうとしたら、うまく動かない、などトラブルは多数考えられます。
開発できない!
ギリギリになってPepperの調子が悪くなってしまった。アトリエ秋葉原も満席で利用できない。そんなトラブルも前回コンテストではあったようです。とくに締め切り近くになるとアトリエ秋葉原はかなり混雑します。
動画の準備ができない!
動画のアップロードやアップロードから再生できるようになるまでは、意外と時間がかかります。特に締め切り直前のアトリエ秋葉原では多くの方が動画をアップロードしようとするため、回線が遅くなってしまうこともあります。
応募ページが重い!
締め切り間際に多くの方がアクセスする応募ページは、いつもよりも動作が重くなってしまう場合があります。想像以上に応募フォームの記入に時間がかかってしまい、応募できなかった、などということがないように早めに応募しておきましょう。

以上、前回のPepper App Challenge を踏まえた、アトリエ秋葉原スタッフのノウハウを共有させてもらいました。
いろいろ記しましたが、最大のポイントは「早めに応募する」です。

皆さんがスムーズに素敵なアプリを応募することを一助となれば幸いです。

Pepper デモアプリ体験会@二子玉川 蔦屋家電

ご家庭で利用するアプリ開発がテーマとなるコンテスト Pepper App Challenge 2015 Winter に向けロボアプリを開発中のデベロッパー6チームが話題の家電スポット 二子玉川 蔦屋家電 にて開発中のアプリをデモする体験会を開催します。

【開催概要】
日時:2015年10月17日(土)11:00 – 20:30
場所:二子玉川 蔦屋家電
   東京都世田谷区玉川1丁目14番1号
   二子玉川ライズ S.C. テラスマーケット
   http://real.tsite.jp/futakotamagawa/access/

タイムスケジュール:
11:00 – 13:00 デモ展示1回目
13:30 – 15:30 デモ展示2回目
16:00 – 18:00 デモ展示3回目
18:30 – 20:30 デモ展示4回目
※デモは上記の時間の中で2時間となります
※スケジュールは変更となる場合があります。

このイベントに参加するデベロッパーは蔦屋家電に来場するお客様から生のフィードバックを得て
Pepper App Challenge 2015 Winter に応募するアプリを改善する機会を得ます。

展示されないデベロッパーにとっても他のデベロッパーのアプリを見たり、そのアプリに
対してお客様がどのような反応を示されるかを観察する機会でもあります。

ぜひお立ち寄りください。

Pepperアプリをバズらせろ! 【面白法人カヤック×DMM.make】出張!つくってみたラボ with Pepperさん(@DMM.make AKIBA)に行ってきました。

Pepper App Challangeに向けたアプリ開発でアイデアが浮かばない、とお困りの方には朗報かもしれません。
面白法人カヤックさんと話題のクリエーティブスペースDMM.makeさんがアプリ制作イベントの新しい形を提案してくれました。

10月3日にDMM.make AKIBAで開催された「【面白法人カヤック×DMM.make】出張!つくってみたラボ with Pepperさん(DMM.make AKIBA)」です。
ここでは、その様子をレポートします。

雰囲気も作品も普段のアイデアソンやハッカソンとちょっと違うはずです。「参加してみたい!」と思った方はぜひ10月25日に再演されるイベントに申し込んでみてください。

【面白法人カヤック×DMM.make】出張!つくってみたラボ with Pepper (@3331アーツ千代田)


「つくってみたラボ」とは?

通常、アトリエ秋葉原で開催されている「ハッカソン」では

「どんなアプリを作るのか」「どうやって実装するのか」「どうやってプレゼンするのか」

という順番で開発を進めますが

 

バズを作る会社「面白法人カヤック」と、モノを作る会社「DMM.make」が提案する「バズるモノづくり=『作ってみたラボ』の作り方」は一味違います。

 

Pepperの基本的な機能を学んだうえで、

「なにをさせたらPepperでバズる動画がとれるか」を考えてから「どんなアプリにするのか」を考える。と逆転の発想と順番でアプリを開発します。

Pepper App Challangeの募集要項に合わせ、日常生活でPepperが一番輝くシチュエーションは、はたしてなんなのでしょうか?

ちなみに、テザーページ用にカヤックさん、DMMさんのスタッフの方が作って下さった動画はコチラ

   

     


開発風景


絵コンテを書く参加者多数、という珍しい風景。
参加賞でプレゼントされたPepperプログラミングの
ガイドブックを読みながらの開発。
今回のアウトプットは動画、という事で撮影の気合がすごいです。

携帯で撮った動画をvineアプリで編集。

今回のイベントでは、プログラミングだけでなく、撮影やキャッチコピー制作、仕様策定、動画編集など、色々な仕事があることが特徴でした。そのため、チーム全員で分担して制作しているのが印象的でした。


結果発表!

参加者の皆さんが考えた珠玉のアイデアは以下の通りです。

チーム名「まくら」が提案するシチュエーション   

アプリ名「Yes/No Pepper」
某番組でみかけるイエスノーマクラの代わりを果たすPepper。照れを感じないPepperならではの直球なコミュニケーションに家庭のなかの新しいポジションの可能性を感じます。

チーム名「My Pepper life is smile!」が提案するシチュエーション

テレビを見るユーザーにあわせてひたすら一緒に笑ってくれるPepper。 楽しいから笑うのか、笑っているから楽しくなるのかは分かりませんが、 理想のパートナーとして、一人暮らしのおうちにPepperが訪れるのは もうすぐなのかもしれません。

チーム名「stopper(ストッパー)」が提案するシチュエーション  

カップラーメンの重しになったり、ブックエンドやドアストッパーになったり、

果てはけんかを止めたり、といろんなものをSTOPするPepperというPVです。
重い、大きい、と普通の家電ならマイナスに取られるところが逆にアピールポイントになっているPepper。
そのアピールポイントをストレートに使ってますね。

どのチームも最長6秒間、というVineでの表現に苦戦しながらも、自分の表現したいアイデアのエッセンスをすくいあげていました。


表彰

さて、すべてのプレゼンが終わって表彰式です。

まず一つ目の受賞、Pepper賞の選出方法は、はプレゼンパートの仕切りをしてくれた河田さん特製のプログラムを活用。

会場の拍手の音の大きさを計測して、一番会場が盛り上がった作品がPepper賞を受賞することとなりました。

会場賞みたいな感じですね。

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受賞したのはチーム「まくら」でした。

テンポのいい動画はみてると癖になります。会場納得の受賞。

おめでとうございます。

そして、バズるモノを作る「つくってみたラボ」の最優秀賞は、「Twitterにアップしたvine動画のリツイート数+お気に入り数の合計」で決まります。

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見事受賞していたのは「stopper(ストッパー)」でした。

こちらの作品は、Twitterで見かけたら思わずVineを見たくなるような、そそるキャッチフレーズ「ペッパーの正しい使い方」をと付けたことが勝因との講評をうけていました。

おめでとうございます。


Pepper App Challenge に向けて

いかがだったでしょうか。

「プログラミングは詳しくないからハッカソンはちょっと。。」

と躊躇していた方や、「頭が固いから面白いアイディアが思いつかないんだよなあ。」と悩んでいた方も興味がわいたのではないでしょうか?

ぜひ皆さんもこのレポートを参考にして、新しい取り組み方でアプリを作ってみていただければと思います。

なお、冒頭でも述べましたが、この「作ってみたラボ」は10月25日にアトリエ秋葉原で再演されます。

 

【面白法人カヤック×DMM.make】出張!つくってみたラボ with Pepper (@3331アーツ千代田)

ご興味のある方はぜひご参加ください。

Pepperで高度なシナリオや会話を作成するために

Pepper App Challange 2015 Winter ではインタラクティブ性やPepperらしさが審査基準となっています。

この2つの要素を満たすために重要な機能は高度な会話を実現する「ダイアログ」です。

ダイアログについては、アトリエ秋葉原のワークショップ 基礎編 #3 でご紹介していますが、まだ受講されていない方やより深く学びたい方のために、いくつか参考となる記事やWebページをご紹介します。

【ダイアログについての参考リンク集】

  • [ALDEBARAN]NAOqi 2.3 日本語抄訳
    ※ドキュメントへのアクセスにはデベロッパープログラムの登録が必要です。
  • ダイアログや会話に関するさらに実践的な情報は、すでに満席となってしまった10月11日開催の 1→10 Robotics によるワークショップでお伝えします。

    本イベントでお伝えする内容は、後日ブログでもご紹介予定です。
    ご期待ください。

    【ダイアログについてのデベロッパーの記事】

    Pepperに興味を持つデベロッパーの方もダイアログや会話についての
    紹介記事を公開しています。

    記事に内容の正確性についてアトリエ秋葉原では保証はできませんがご参考までに
    記事を紹介します。

    これらの情報が皆様のPepper App Challenge 向けアプリ開発のお役にたてば幸いです。

    Pepper アプリ開発の可能性を皆さんに体感してほしい! MA 同行 全国行脚 – 名古屋編

    Pepper のアプリ開発プラットフォームとしての魅力をより多くの人に知ってもらうべく Mashup Awards 11 の全国で開催されるハッカソンイベントに同行する形で日本全国を回っています。

    9月26日、27日「Mashup Awards 11 ハッカソン予選名古屋〜IoT×APIでMashup!〜 #MA11」の参加レポートです!

    今回は Pepper はメイン2台、予備1台の3台体制で臨みました。2チーム 8名の方に Pepper アプリ開発に挑戦いただきました! 今回いつも以上に他 API との mashup が行なわれました!

    一つの目の作品は「3年日記電子版 ~空気読んで♪emopper~

    3年日記

    Pepper がその日の出来事を尋ねてくる。それに答えることで日記として情報が蓄積され、3年後には日記帳としが自宅に届けられるというもの。 日記、すぐに断念する人も Pepper と話すだけで記録されるのなら続けられるかも。
    技術的には色々面白い試みが行なわれました。まず日記にするための音声のテキスト化は Pepper 標準の機能ではなく、Google Speech API を使って行なわれました。次にテキスト化された文字列は JOYSOUND の言語解析 WebAPI を用いてポジティブな内容か、ネガティブな内容かを判断。ポジティブな内容ならば、ポジティブな反応、ネガティブな内容なら、Pepper は元気づけるような反応をしてくれます。テキスト化された情報は、サイボーズ kintone で作られた Webデータベースに保存されます。また 言語解析 WebAPI、kintone Webデータベース とのやりとりは Pepper は直接やるのではなく、DataSpider を介することで、Pepper の対サーバートランザクションの減少に貢献していたりもします。
    3年日記構成図

    Google Speech API を使うにしても音声のテキスト化はまだまだ精度の点では課題は多そうな気はします。生の録音データをサーバーに蓄積、これを元にさらに精度を上げていくような工夫をすれば本当のサービス化も可能なのではという気がします。今後のさらなる発展に期待です!

    この作品、Pepper の使い方の一つの可能性を見せてくれ、継続開発も期待ということで Pepper 賞とさせていただきました。

    DSC02200

    2つ目の作品は「イタズラPepper by Dr.Pepper

    いたずら Pepper

    Pepper がいろいろないたずらをしかけて家庭に迷惑をかけてしまうというアプリ。ずばり悪ガキ役の Pepper の登場です!

    悪ガキ Pepper

    悪ガキ Pepper を子供が叱りつけるというロボットと人間との新しいコミュニケーションの形を通して、子供の成長を Pepper が助けてくれると。 いたずらの種類としては、変なメールを家族宛に送りつけたり、音楽を流したり、部屋の電気を消したり。

    これだけ多くの実装をこれだけ短い時間で実現できた理由。3年日記チームでも使われていた DataSpider が開発の省力化に大きく貢献したようです。構成図をご覧ください

    いたずら Pepper 構成図

    DataSpider に加えて興味深かったのが DataSpider と同じアプレッソ社のサービス Thunderbus の利用。ローカルに点在するシステムを取りまとめ、クラウドとの連携を一本化する技術ということで、今回は家庭内の IoT デバイスの取りまとめ役という構想の元採用されました。

    2日間という短い期間でアイデア出しから始め、このシステム構想に行き着き、そしてまとめ上げられた皆さんのチャレンジ精神と技術力に本当頭が下がります。

    イタズラPepper はアプレッソ社のサービスを効率的にかつ今までにない新しい形で利用されたということでアプレッソ賞を受賞されました。

    DSC02199

    おめでとうございます!

    最後に、審査員としてお越しいただいた名古屋大学、河口先生。審査に入られる数時間前にお越しいただき、そこで Pepper に興味を持っていただき、Choregraphe をインストール。その後わずか数時間で、審査発表の状況をビデオと写真撮影してくれる Pepper アプリを作られてしまいました! わずか数時間! しかもちゃんと PC からビデオと写真の情報を取り出せるよう、システム連携もしちゃってます! そのスピード、見せれるところまで持っていく実行力。すごく勉強になりました。

    河口先生

    名古屋の技術力とチームワークを垣間見た2日間でした! みなさんお疲れ様でした!